
糖尿病患者さんの夏場の水分補給についての注意
糖尿病患者さんの夏場の水分補給についての注意
夏場の暑さは、糖尿病患者さんにとって血糖管理だけでなく、脱水や熱中症の観点でも注意が必要な季節です。高血糖になると尿から水分が多く排出され、さらに発汗も加わることで、二重に水分を失いやすくなり、気づかぬうちに脱水や血糖上昇のリスクが高まります。
対策の基本は「こまめな水分補給」と「飲み物の選び方」です。1~2時間おきにコップ1杯(150~200ml)を目安に、水や麦茶、カフェインの少ないお茶をゆっくり飲む習慣をつけましょう。朝の起床時、食事中、外出・入浴の前後など、生活のリズムに組み込むのがおすすめです。スポーツドリンクや果汁ジュースは糖分が多く、血糖値を急上昇させる恐れがあるため、できるだけ避けた方が安心です。
最近の研究では、マグネシウムを含むミネラルウォーターが代謝やインスリン感受性に良い影響を及ぼす可能性も報告されています。
尿の色が濃い、口の渇きやだるさを感じた場合は、すでに軽度の脱水状態かもしれませんので、早めの水分補給を心がけましょう。水筒やペットボトルを携帯し、日差しの強い時間帯の外出を避けるなどの工夫で、夏を安心して乗り切りましょう。