早朝高血圧とは何ですか?
早朝高血圧とは何ですか?
「早朝高血圧」とは、朝起きてから1~2時間以内に血圧が急激に上昇し、通常の基準値を超える状態を指します。具体的には、診察室での血圧が140/90 mmHg未満であっても、早朝に測定した家庭血圧の平均値が135/85 mmHg以上である場合に、早朝高血圧と診断されます。
この状態が危険視されるのは、朝の時間帯に心筋梗塞や脳卒中といった深刻な心血管疾患が発生しやすいからです。朝は体が活動を開始するために血圧が自然に上がりますが、早朝高血圧の方は、この血圧上昇が過度であり、心臓や脳の血管に大きな負担をかける可能性があります。
早朝高血圧に影響を与える因子には、アルコール摂取、喫煙、寒冷、起立性高血圧、血管の硬さの増加、および降圧薬の効果が十分に持続しないことなどが挙げられます。特に高齢者や糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などの持病を持つ方は、早朝高血圧のリスクが高くなります。
予防のためには、まず家庭での血圧測定を習慣化することが重要です。特に朝の血圧を定期的にチェックし、高値が続くようなら医師に相談しましょう。また、塩分を控えた食生活や適度な運動、十分な睡眠を心がけ、ストレスを上手に解消することも効果的です。
早朝高血圧を放置すると、命に関わる病気のリスクが高まるため、早期発見と対策が何よりも大切です。